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by kodaira220

俳句アラカルト



俳句アラカルト  清 水 弘 一


かたばみに空をあおげと励まされ
岩田美夏
あぽあん 5月句会 2019-15

「かたばみ」の兼題が出されました。 
カタバミ草は繁殖力旺盛なクローバーの仲間

野原や田舎のあぜ道などで簡単に見つける
ことができる三つ葉で黄色の花を持ち極めて
強靭な野草です。

この草の歴史は古く西洋では、三つ葉が「三
位一体」に通じることから、花言葉は「喜び」
[母のやさしさ」など素敵な意味が込められて
います。

日本では、かたばみの葉の紋様が均整がとれ
て美しいことと、かたばみ草の繁殖力旺盛で
あることから子孫繁栄の願いの家紋として
使われています。

この様なことから、俳句では「群れるとか、
星の絨毯とか、強く生きている」とか作り
がちでありますが、作者は全く違う視点から 
かたばみを句に仕立てました。

かたばみは草自体も横溢たる生命力を維持
しておりますので、人間あるいはその他の
動物に当てはまると思われますが、草自体
が天を向き、天を仰いで咲いておりますの
で見るもの全てに空を仰げと励ましている
と断じます。

坂本九ちゃんが 見上げてごらん空の星を!
とささやき、大きな声で歌っている様に
とらえました。かたばみは自分自身が元気で
ありますので、全ての人や動物たちに元気を
分かち合っていると創りました。

かたばみの兼題が喜んでおります。句作りに
豊かな発想が投入されますとこの様に素敵な
句ができます。人も自分も元気になれる 
この様な句を創りたくなって参ります。

 了。






by kodaira220 | 2019-06-02 08:25 | 俳句