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by kodaira220

俳句アラカルト



  俳句アラカルト  清 水 弘 一


 たちあがるものに馬の子みちのくは   遠山陽子

‐第五十四回現代俳句全国大会‐    2017-53  

俳聖芭蕉がよみがえり、3.11の後みちのく
の人々に対する復興への願いの挨拶句を
詠んだと思わせる。日本中の人々の祈り
が素直に述べられている。

何ものにもとらわれない馬の子のように
力強く復興にまい進して頂きたいとの願い
である。原発の除染の問題から自宅に帰れ
ない家庭も多々あり、家族との別れの喪失
の痛手の癒えない方々が多く居られますが、
草原を走り回る馬の子のように先ずたち
あがることから始めて頂きたいとの
メッセージです

日本国中、環太平洋火山帯の国々、五大陸
全てが天候や地震災害等に見舞われている
が、東北地方の災害の頻度が多く、被害が
大きい様に思われる。

「みちのく」はとてつもない歴史がある。 
マンモスと古代人は数万年前ベーリング海峡
を渡って来た。青森の三大丸山遺跡や陸奥湾
の縄文遺跡、久慈市の琥珀の装身具は日本列
島の表玄関であった証左であり、文化の発生
・伝播の時期も長かったことを伝えている。

約二千年の弥生時代の後、(えびす)などと呼ばれ
阿弖流(あてる)()が歴史に登場したが、当時の都人
(みやこびと
)

に劣らない歴史を持っていた可能性が高い。
その阿弖流為たちは馬の放牧を行い良馬を量産
した。後の伊達政宗は騎馬隊精鋭擁し
統一のロマンを持っていた藤原源氏の末裔で
ある奥州藤原氏の栄華は義経と共についえて
しまった。言葉の響き東北地方
歴史絵巻次々

さて己の力で立ちあがった子馬はやがて
みちのくの草原を雄々しく走り回る。

家族を作り群れをなし明日の末来に向けて
着実な歩みをきざんで行く。 了。






by kodaira220 | 2017-12-05 09:05 | 俳句