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by kodaira220

俳句アラカルト




    俳句アラカルト  清 水 弘 一


水槽に海月を活けてインテリア   敦子



クラゲは漁業者の網に大量に入り厄介者あつかいを受けたり、海水浴中の人々を刺す種類もいるので嫌われる存在であった。

2008年下村脩氏がクラゲの発光タンパク質の発見でノーベル化学賞を受賞。日本の水族館でもクラゲ人気から鑑賞者が大幅に増えたニュースが伝わる。

何時しか、クラゲは癒し系の観賞用として人気を博している。
揚句の作者はクラゲの彩りや大きさ等を考慮して、あたかも生花の如くにインテリアとして活けると表現する。

古流の 嵯峨(さが)御流(ごりゅう)や御室流(おむろりゅう)として活けたところ、クラゲの動きによって草月流や小原流、更には 投げ込み流や己の流派に似ていると想像するのは自由である。

どんなクラゲを入れても水揚げは不要であるが、活けるという表現は不思議と適切に感じられる。                了。
by kodaira220 | 2016-08-13 18:18 | 俳句